新しくなったガレージバンドと同時に配信開始になったのが「Music Memos」・・・メモ?ずいぶんと地味めなアプリだなあ。でも、こんな大々的にPRしてるし、こりゃ、なんだか気になるな。
つことで、テストテスト!
起動。異様にシンプルなインターフェイスです。そして、iPhoneやiPadのマイクから音を拾って真ん中のマルが反応しているのがわかります。ん、こりゃ、明らかに面白そうという予感。
そして、青いマルを押すと、録音スタート。赤くなります。
今回はアコギを弾いてテスト。ピアノも良いとのこと。鼻歌はいただけません。(これは後で説明)
録音しているそばから、即、コードを表示してくれます。なるほど〜
ここで、録音したものを再生してみます。
ここまでは、フツウの「ギターの録音」です。ヴォイスメモアプリで十分です。コードとってくれる機能も、そういうアプリ、ありそうっちゃありそうです。
で、ベースとドラムのボタンが表示されたので、押して再生してみます。
こういう感じで、録音したギターに自動的にリズム隊が付きます・・・って、おお!こりゃヤバイ!ちゃんとリムショットで叩いてくれてる!まるっきりドラムとベースに合わせてギター弾いてるみたいですよこれは!
こっちのいーかげんな自分BPMにピッタリと合わせて叩いてくれるわけです!「オレリズム」にジャストで合わせてくれるいいヤツらです!演奏のエンディングの処理の仕方とかも笑えます!音だけ聞くと、完全に3人でスタジオで練習してるみたい。
ベースのパターンを「複雑」に設定(ベースのボタン長押しで設定表示)しておくと、けっこうイイ感じのフレーズで「遊んで」くれます。ギターの人はわりと低音弦側を強調してみたり、空ピッキングを使ってハッキリとしたコードカッティングすると、ベース担当の彼(ロボット)はかなり遊んでくれるのかも。
で、完全ニューバージョンになったガレージバンドやロジックで共有できます。
ガレージバンドには、ちゃんと、ギター(録音した楽器)、ドラム、ベースのトラックとして認識されています・・・めちゃ使える予感・・・で、各トラックの楽器を変えたり、ベースの音符を直したり、ドラムのオカズ入れたり、音量変えたり、エフェクトかけたりなんやかんやDAWできちゃうわけです。
ガレージバンドの新機能。いろいろなドラマーを選択できますから、先ほど録音したメモをリズムボックス系のプレイヤーに叩いてもらう。デジタル系の音なのにちょいと「もたる」トコがおもしろい。
というわけで、これ、今のところ「思いついたメロディやコード展開をメモ、整理」するアプリのふりしてますが、そして精度もまだまだではありますが、ガレバンやロジックに共有させていくということを考えると、「シーケンサーに合わせて曲を作っていく」のではなく、「こっちのクセに合わせてすべてのバックをつけていく」という感じの考え方の「何か」に化けていきそうな気配ビンビンなのではないでしょうか?
ホントの意味での「オレバンド」ができるようになるのかもしれません。自分の体内BPM(リズム感・テンポ)、そしてクセ、個性としてのヘタさ、人間の演奏する音楽に従わせるという。オーガニック(アナログな)サウンドにある「ゆらぎ」や「グルーブ」をコンピュータを使って再現するという?
ガレージバンドにドラマーの名前とか付けちゃって、なんじゃこりゃ?(笑)とか思ってたんですが、こういうコトだったんですね・・・恐ろしい・・・
明らかに、この逆手法、Appleはこれから莫大な費用と時間をかけて、どんどんカンペキな精度のものにしていくという予感がします。たぶん・・・きっと・・・違ったらごめんなさい・・・
●昔からよくある「あなたの鼻歌に自動的に素敵なバッキングが付きます!」というおもしろアプリではないです。
●まだメロディだけだと、ベースが勝手に妙なコード感付けてきますので注意。まずは、コード展開を録音してみましょう。メロディだけなら、ドラムボタンだけにとどめておいたほうがいいかも。
●ドラムを従わせる(?)コツは、ギターやピアノを録音するときに、できる限り「自分の中のBPMを正確に演奏」すると良いです。(変拍子、シンコペーションなんかはまだ無理です。裏で入っちゃったりする時があります。)
●ドラムとベースの簡単な音量調整やバリエーションは、ボタンを長押しすると設定画面が表示されます。ガレバンに共有しなくても簡単な調整ならOK。
やっとMusicMemoに慣れてきた。
というか、こっちが狙ったバッキングをしてもらう方法をいくつか見つけた。
— 椎名純平 (@junpeishiina) 2016, 1月 23