Tokyo Mac Blog

“デジタル化は、「後」じゃなくて「今」しないとダメ”
〜TokyoMac年始特別企画・Omoidoriスタッフにインタビュー

 

あけましておめでとうございます!

TokyoMac x act2 プロダクツ。去年夏にいきなりバシーッと来たのが、もうお馴染み「Omoidori」。フロムPFU

SnapLite(スナップライト)発売の時から既に「わかってるなぁ・・・ここはiPhone関連ツールでなんかやってくれそうだなぁ。」という感覚をお持ちの方も多かったのではないでしょうか?

PFUの創造するツールには、単なる「iPhone用便利ガジェット」では絶対に終わらないような何か・・・言葉にするのはとても難しいんですが、新しい何かを感じます。

TokyoMac年始スペシャルとして、PFUの中の方にインタビュー快諾していただき、公開させていただくこととなりました。その「単なるガジェットに終わらない、新しい何か」の答を感じ取っていただければ幸いでございます!

 

株式会社 PFU ドキュメントイメージビジネスユニット国内営業統括部
パーソナルビジネス営業部 写真整理上級アドバイザー
佐藤菜摘(さとう なつみ)さん

 

株式会社 PFU ドキュメントイメージビジネスユニット国内営業統括部
パーソナルビジネス営業部
奈良顕大(なら あきひろ)さん

 

 

──Omoidoriって、「引き算」の製品だと思うんですよ。多機能じゃないっていう。「引き算」の製品はすごく難しい、と。そして、商品化するにはすごおく勇気がいると思うんです。多機能にする、とか開発中にブレそうになったことってなかったんですか?


「ありました(笑)。メチャメチャありました。技術開発が開始されたのが10年前。
アルバムに貼ってある写真をスキャンする際のテカリをなくす技術は2006年にはスタートしていたんです。そして正直、その後5年ほど開発が保留になっていました。

2011年の震災の時テレビのニュースで、瓦礫の中、泥まみれのアルバムを大切に抱える人々の姿を目にしました。
その姿を見て、「大切な想い出は、いつかなくなってしまう」ということを痛感したんです。スキャナー会社として何か貢献できないか、もはや使命としてアルバムスキャナの開発が再びスタートしました。Omoidoriの原型が生まれたのは、約2年後。2回撮影して、テカっていない部分を合成するという地点にたどり着きました。

このテカらないというのが、今までにはコンシューマ向けスキャナーでは無かったんです。いろいろ転用できるじゃないですか?雑誌、名刺、免許証・・・・・・そういったものもテカリの問題が回避できるわけです。

でも、そういった紙焼き写真以外の諸々をスキャンの対象物にしてしまうと、そもそも2011年にアルバムスキャナを作る決意となった想いがブレてしまう・・・「そもそもこれは、何ができるのかを今一度考える」原点に立ち返り、ここは潔く、写真だけにフォーカスしようということにたどり着きました。」(佐藤さん)

 

──なるほど。性格の悪いサイトなんで、ちょっとイヤな質問なんですが、フツウそういう時って開発部とプランニングする部署と意見がぶつかったりしなかったのですか?

 

そーですねえ・・・そうだと思います(苦笑)・・・うーん、フツウはそういう場合、部門が分かれているから意見がぶつかるのかもしれません。企画するひと、開発するひと、ブランディングするひと、営業するひと・・・

・・・Omoidoriは特殊といえば特殊で、ほんの数人のチームで生まれた製品なんです。その中でも(良い意味での)ぶつかり合いはありましたけれど、人が増えることでメッセージがブレたりとか、思いが共有できなかったり、ということはありませんでした。みんな同じ方向に向かっていました。

 

──けっこう、プロトタイプがあったと思うんですがどれくらい?

 

「約10年ですから、それはもう何台も・・・こちらが、現物の一部です。」

 

 

「最初は”単なるハンディスキャナー”っぽかったり(笑)、その頃はまだ完全にテカっちゃいます。(ソフトウエア的ではなく)物理的に、フィジカルにテカらないようにしたい、というのが当時からのエンジニアの願いでした。そこはどうしても譲れないポイントだったんです。

たしかに、ソフトウエアでの(テカリの)解決は、少し解像度が落ちてしまうなどのデメリットがけっこうあるんです。100%のパフォーマンス発揮にはやっぱりフィジカルで解決しないと・・・

初号機は現物が残っていないのですが、下敷きのような薄いモノなんです。すりガラスのようなモノを想像していただくと良いかと思います。電気をつけるとそのガラスの一部が一瞬消えてテカらなくなるという・・・そんな感じでした。

撮影に使う傘のようなものを装備させて一瞬暗くさせて撮影する、なんていうアイディアもありました。でも、結局、それじゃ真っ暗になっちゃうという(苦笑)・・・」

 

──でも、その「傘のようなものが、最終的にはOmoidoriのこのテント型の形態になるわけですね!

 

「その通りです。そして、これ(右側)が商品化に限りなく近いカタチ。ちょっとレトロにしてるんです。」

 

 

 

「イメージ的にはポラロイドSX-70のあの蛇腹な感じからヒントを得ました!」

 

ポラロイドSX-70

 

──最終的にレトロデザインではなく、イマ家電風の白い筐体になった理由は?

 

「レトロタイプだと商品として、すごくガジェットっぽ過ぎるというか、実際にはiPhoneをセットするわけですから、あまりにミスマッチ感があったんです。正直・・・なんとなく野暮ったいというか・・・それで、デザイナーと詰めて完成したのが今のデザインです。」

 

──ガジェット大好き男性目線的にみると、悪くもないと思うんですが・・・笑・・・中2的視線で・・・

 

「よくわかります(笑)。でも、写真ってやっぱりガジェットというよりか、”思い出”とか”気持ち”に依る部分が多いというのがチームの共通した意見でした。そこにガジェット感、限定感を強くしてしまうと見えづらくなっちゃうのかなあ、と。」

 

──たしかに、これだと、特定の人しか興味を示さなかったのかもしれません。僕のような・・・(笑)

 

「2016年8月時点での購入者の割合は、男性8、女性2です。Omoidoriリリース前までPFUの製品はすべて男性9、女性1だったんですがまずはそこでちょっとした変化が起こりました。これから男女の枠を超えて大いに普及されていくと考えています。そういった意味もあってのユニバーサルなデザインなんです。

そして、一番のコダワリはこの折りたたみデザイン。これ・・・実はすごく難しいんですよ。」

 

 

──わかります!これ、めちゃめちゃ気持ちいい!

 

「この”カチャ”って感じはポラロイドのSX70に対するリスペクトです(笑)。」

 

──たしかにこれ、「ヌル」って開いたら、違うかも。気持ち悪いかも(笑)!

 

「サイドのシリコン部分もコダワリがあって、折りたたみ機構だとどうしても折れ線が入っちゃうんですよ。佇まいが美しくない。

 

 

 

「それと、折りたたむ時にふつう重なって、ぐしゃっとぶつかって折れてしまうのですが、互い違いになるように作られているんです。これで素材も痛みません。

 

──おおっっっ!

 

 

 

──マーケティング的なコアターゲット世代って考えられているんですか?

 

「スキャン代行サービスってご存知ですか?写真のアルバムを送って、データ化してくれるサービス。こちらの年齢層が30〜40〜50代が一番だそうです。20代は10%くらい。男女比はほぼほぼ半々だそうです。

写真アルバムの保有率は40代が一番多いという結果もあります。これは、自分の子供と親、そして自分の3世代分のアルバムがあるからなんです。20代〜30代の方々は、自分の結婚式用のムービー用に紙焼きをデータ化する、なんていうアンケート結果もありますね。

ということで、実はほぼ全世代の方々に使っていただける可能性が大きいんです。

 

──なるほど、結婚式でよく観るあの新郎新婦の思い出ムービーに必ず紙焼き写真が入ってますもんね・・・こちら(スタッフ)ふたり・・・失敗してるんですけどね・・・(苦笑)

 

「いやいや、そういわず、もう一度・・・(笑)

親しい人が亡くなって、紙焼きの写真をスキャンしていると、初めて、「知らなかったことがみえてくる」ことがあるんです。写真の力の強さを感じる瞬間です。正直、亡くなったおじいちゃんやおばあちゃんのアルバムって、生前はぜんぜん見たこと
なかったりします・・・でも、亡くなって初めてみる・・・それを共有する」

 

──僕も、言われて父方の祖父や母親の写真を見てると・・・無性にOmoidoriでスキャンしたくなりました。叔母や叔父に送信しておきました。あれ、あの感覚、なんでしょうね?

 

「私がOmoidoriに関わって唯一心残りだったのが、祖父が生きているうちにデジタル化して、一緒に思い出を語り合えなかったこと。そこに写っている思い出の愛おしさや背景は、当時そこにいた人にしか分からないことに、亡くなって初めて気づきました。だからデジタル化は、”後”じゃなくて”今”しないとダメなんだと、と痛感しています。」(佐藤さん)

 

 

「写真ってただ存在してるだけでは意味がなく、ましてやデジタル化することがゴールではないと思うんです。デジタル化によって家族や友人と思い出を振り返ったり、懐かしんだり、誰かに語り継ぐという副産物こそが、圧倒的に人のパワーに繋がるんだと思います。

 

──TokyoMacのひとつのテーマが「地続き」なんですよ。Macとか雑貨とかフツウに使ってる毎日のみんなの「地続き」な感じ。趣味でもあるんだけど、生活でもある。そういう意味ではOmoidoriはすごくイメージしやすい製品なんです。例えば、ユーザーさんからのご要望とかあるんですか?

 

「やっぱり、iPhone Plus対応をご希望する方が一番多いということですね。あとは、たまにパノラマ写真のスキャン対応をご希望のお客様もいらっしゃいます。いま、40〜50代の方たちが(一時期流行した)パノラマの紙焼きをお持ちなので・・・」

 

──パノラマ!懐かしい!!「写ルンですパノラマ」

 

「Omoidoriの合成モードの技術から、パノラマモードなどにも転換できたら面白いですね。検討してみます!」

 

──例えば、異様に多くの紙焼きをOmoidoriでスキャンしたユーザーさんの情報とかありませんか?

 

「いらっしゃいますよ。徹夜でスキャンされたお客様がいらっしゃいました。さすがにiPhone側の充電がもたなかったということでした(笑)。」

 

──わかる!やり始めると止まらない!「もうちょっともうちょっと」って感じですよね!
最後に、商品名(Omoidori)なんですが、これはやっぱり思い出を撮るという意味?

 

「はい。単なるモノとしてではなく、想い出を残すという情感的な体験を表現するような製品名にしました。写真にこめられた”想いを撮る”からOmoidoriになりました。そして日本語でありながらアルファベット表記にすることで、少し未来的なイメージも意識しました。」

 

──仲の悪い姉貴がいるんですが(笑)、Omoidoriでスキャンしてるうちに「あれ?なんだか仲直りできるかも?」なんていう感情が沸いてきたのが不思議でした。

 

 

「弟がぶっきら棒な性格で家族とのコミュニケーションもあまりなかったんですがもつい先日、実家で僕と両親が家族のアルバムを引っ張り出してきてスキャンしていたら、弟がスルスルっと寄ってきました。弟の方からコミュニケーションとろうとするのは僕の家族の中ではすごおく珍しいことだったんです。

で、その昔の紙焼き写真からいろいろな思い出話が膨らんでいったんです。その一瞬だけで家族がひとつになったという光景でした。」(奈良さん)

 

──「大事なことをもう一度。」というのをTokyoMac側で勝手に考えたOmoidoriのキャッチコピーにさせてください。今日はどうもありがとうございました。

 

PFUの佐藤さん、奈良さん、お忙しいところお時間を割いていただきありがとうございました!

さて、PFUは、写真共有サイト「フォト蔵」とのコラボ企画で、「懐かしい想い出フォトコンテスト」を開催中。Omoidoriを使用して、年末年始にあなたが実家で発見した「秘蔵写真」を応募。最優秀賞はなんとJCBギフトカード100,000円分が!コレは要注目。

 

 

「懐かしい想い出フォトコンテスト」詳細はこちらのページ

 

 

 

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