Tokyo tools Blog - 道具 / 29

【レビュー】BeeLine Moto

待ってたぜ。こんな、ナビ!(テスト走行動画あります)

帯に短しタスキにナガシ・・・そんな感じの空気感が漂うオートバイ用のナビゲーション。「何かが、違うんだよなあ・・・」。言うまでもなく、バイクと四輪は異なる乗り物。それが同じ類のナビしか存在しないことに、どこか違和感を感じる・・・

イギリス発・キックスターター経由で、そんな微妙な空気感をぶった切ってくれるような、全世界バイカー待望のスゴイツールが日本到着ですよ!

なんと、矢印だけで目的地に連れて行ってくれるという夢のような、コンパスナビ。運転に集中できるのです。それが【BeeLine Moto(ビーライン・モト)】。しかも、iPhone・スマホ連動。さらにiPhone・スマホの車体への装着は一切不要。Google Map利用なので、地図更新料もゼロ。

実は、既に何年も前に自転車専用の【BeeLine】というヒット製品が存在していて、2019年夏の終りにそのオートバイ版が新たに登場したわけです。そして、ここ日本でも遂にTokyoTool×MP2Lから一般発売となりました。

このサイズ感!めちゃめちゃコンパクトです。直径5.31センチ。厚みも2.8センチ。重さはわずか60グラム。そしてデザインは、ご覧のように究極ミニマム!シンプル!

 

 
プラスチックブラックモデル
 
 
メタルモデル(裏面)
 

超コンパクト。ミニマムデザイン。シンプル。

そうです。まずはここで、「愛車のデザインをナビに壊されたくない」人にまずは反応していただきたいのです。このコンパクトっぷりとサイズなら、絶対にあなたの愛車デザインをぶち壊しにすることが無い。材質は、「プラスティックブラック」という樹脂モデル。「メタル」という合金のシルバーモデル。そして、「ガンメタグレー」。どの色も材質も車体にスンナリと溶け込みます。

愛車のハンドルバーの色で、チョイスってのもいいかも、です。

 

 

まずは本体の充電。大事です。安物のバイク用ナビでわずか1時間しかもたないなんていう製品まであったりする。このBeeLine Moto、最長30時間もちます!

 

 
チャージャーで充電中。iPhoneやスマホの電源アダプタでどうぞ。
 

最長30時間連続使用OK。
本体充電もわずか最短1時間で完了。

さらに嬉しいのが、充電時間がわずか1時間。さらにさらに、充電したままずっと使用していなくても数ヶ月もちます。言うことなし。

使い方・・・・・・コレが筐体と同様に、超シンプル。ほぼ説明書いらず、なのです。BeeLine Motoアプリを起動すれば、チュートリアルで使い方をササッと確認できます。コレを一度読めばじゅーぶんです。

 

 

iPhoneやスマホとは、Bluetooth接続。ペアリングしておきます。

 

 

ペアリングが完了すると、本体にはこんなかわいい表示が。「Where to?(どこ行きますか?)」。試しに、くるくると回してみると、バイクのアイコンもクルクル動いて無意味に(?)かわいいとSNSでも話題になっていました。もう、この辺りで「所謂、通常の、今までのナビとはぜんぜん違う立ち位置にいるナビ」だということがジワジワとわかってきます。

 

 

目的地を決めよう(超カンタン)。

ということで、iPhoneやスマホでBeeLine Motoアプリの地図に目的地を入力します・・・

 

 

・・・するんですが、こ〜れがまた究極にシンプル。地図の目的地をポンとタップするだけ。すると、現在位置から目的地までを結ぶラインが自動的に表示されます。

 

 

もちろん、検索欄に目的地名を入力してもOK。目的地までの距離もパッと一覧で出てきます。

 

 

目的地の位置を微妙にずらしたり(ドラッグする)、やり直し(ゴミ箱)も簡単。説明書要らずのインターフェイス。

 

 

自分好みのルート設定もカンタン。

「途中、寄り道して行きたいんだよね〜」とか「そっち周りのルート使いたくないんだよね〜」とか・・・あるでしょ?それも、カンタン!2パターン以上の別の道のタグが自動的に表示されます。タグには距離と到着予想時間も表示されます。

いーじゃん!使えるじゃん!

 

 
タグをチョイスするだけで、自分好みのルート作成もOK。

BeeLine Motoアプリの地図は、基本的にGoogle Mapを利用して開発されています。だから、通常のナビにあるような地図の更新料などは一切不要。大事です。すごく大事です。それ。

BeeLine Motoには「ルート(案内)モード」「コンパスモード」の2種類が用意されています。
簡単に言うと、ルートモードが「目的地まで、曲がるべき角の手前で矢印で教えてくれる」モード。コンパスモードが「目的地までの方向と残りの距離だけを教えてくれる」モード。

 

 

コンパスモードとルート(案内)モード。

ルート(案内)モードは、目的地までの代表的な道路をナビしてくれるモード。一般的にナビとして使うなら、こちらです。目的地をタップするだけで、ルートを自動的に組んでくれます。

 

 

一方、コンパスモードは目的地をポンとタップすると、ただただまっすぐなラインが引かれます。

 

 

コンパスモードも、ルートモードも、寄り道設定もカンタン。寄り道したい場所をタップしてから、最終目的地をタップするだけ。あるいは、目的地を先にタップして、グレーのラインのルートをドラッグしてもOK。いずれにしろ、超シンプル。

寄り道に設定した場所の100メートル以内を通過した時点で、BeeLine Moto本体の矢印は最終目的地に自動的にジャンプ手動でジャンプさせたいなら、本体の下のボタンを押すだけ。ここらへんは、一度テストしてみるとすぐに慣れます!

 

 

コンパスモードは矢印の方向に向けて、好きな道を走るだけ。決められた道がありませんので、頼りは矢印の示す目的地への方向と、目的地までの距離のみ。清いです。とにかく、矢印の方向に向かって行けば、距離がどんどん縮んでいきます。近道とか裏道とかは一切無縁の走り。あなたと愛車の冒険です。

コンパスモードこんな使い方に超オススメなモードなのです。

●休日、純粋にバイクで走ることを楽しみたい
●ある程度知っている目的地までを、知らない道を使って走ってみたい
●途中、気になった場所に寄り道しながら走りたい(ポタリング的に)
●冒険気分を味わいたい
●バイクを使って遊びたい

目的地に近くなっていく(距離がどんどん縮まっていく)のが『天空の城ラピュタ』に登場する「飛行石」みたいだと言われているモード。楽し過ぎ!「地図を一切見ていない。ナビからの道の指示がない。」不思議な感覚をあなたの愛車でどうぞ。バイクとあなたの一体感、ハンパないっすよ。

というところで、今回はとりあえず「ルート(案内)モード」でテスト走行してみましょう。

 

 

目的地を入力したら、もう走行中はiPhone・スマホは一切不要です。革ジャン、バッグの中へ。

 

 

さて、出発。

画面表示はシンプルそのもの5分もあれば、理解できますよ。

 

 

右折すべき道の手前で、矢印が右に変わります。

 

 

右折すると、すぐにまた次の左折すべき道までの位置と距離が表示されます。進捗具合のグラフで目的地に近づいているのが確認できます。このあたりは文章でクドクドと説明するよりも、実際に体感していただくのが一番早いです。とにかく、カンタン。すぐに慣れます。

 

 

基本的にこれだけ。この矢印が、目的地まで連れて行ってくれるわけです。地図無し!地図を読むことは、革ジャンやバッグの中に入れたiPhoneやスマホにまかせて、こっちは矢印さえ見ていればいい。

 

 

これこそ、バイクのためのシンプルナビ。このミニマム感覚こそが、バイクのナビとしてハマったんですよ。

例えば、高速、有料道路の入り口がある場合。こんな感じで高速入り口の位置と距離を即座に表示してくれます。

 

 

逆に、高速を使いたくないという場合、目的地入力の際に予めこんな設定が用意されているのでチェックしておけば良し。シンプル。かつ、便利。フェリー不使用設定もあります。

 

 

BeeLine Motoはちょい複雑なジャンクションでも威力を発揮してくれちゃいます。無口なのに、頼りになる相棒(笑)。

 

「環状交差点接近中。3番出口を利用せよ。」

 

 

3.8km先で右側の道路に入るべし。

 

 

3.8km先では左側のレーンを走行キープせよ。

 

 

ちなみに、BeeLine Moto本体には、こんなモードも表示させることもできます。

 

スピードメーター。

 

 

走行距離と時間。

 

 

モード設定など本体操作はすべてボタンでの操作。そうです。大事ですこれ。バイクのナビ選びにグローブによるタッチ画面の感度がひとつの選択肢になっちゃうことがままあるんですが、BeeLine Motoは一切無関係。ボタンですから!

さてさて、BeeLine Motoの装着方法。コレはもう人それぞれ。カスタマイズしまくった車体から、スクーターから、既にパネルにいろいろ装着している人から、いろいろです。ので、いくつかのマウントが用意されています。

まずは、基本的な2種類のマウントが最初から同梱されています。

【ユニバーサルマウント】。最もシンプルなマウントです。ゴムでハンドルバーに装着するだけ。

 

 

もうひとつが【GoProスタイルマウント】。その名の通り、GoProでお馴染みの、角度がつけられるマウントです。

 

 

超強力3M VHB両面テープも同梱されているのでコレでしっかりと固定されます。

この3M VHB。とにかく強力。チマタでは溶接代用にも使われるほどなので、その固定っぷりは定評があります。しかも剥がしても跡が一切残りませんので愛車をピカピカにしてる方でも無問題。パネルとかタンクなんかに装着したい方はこのマウントでどうぞ。

 

 
3M VHB。量販サイトなどでも1.000円以下で大量に購入可能。

余談ですが、実は上の動画で使用したアクションカメラ(安物)は、このBeeLine Moto同梱の【GoProスタイルマウント】をタンクに装着して、撮影してみました。安物のカメラに付属しているマウントよりもBeeLine Moto同梱のマウントの方が頑丈そうだったので(笑)。

 

 

そのほか、スクーターのミラーバーに装着できるマウント、ユニバーサルと同じ仕組みでゴムの部分が強化されたバークランプマウント、さらにRAMボールを使用したマントの3種類のマウントも近日発売(予約受付中)されます。

一度、同梱の2種類のマウントでしばらくテストしてみて、後日、研究の結果、自分の車体にマッチするマウントを別途購入というのもアリです。カスタマイズ得意なあなたは、D.I.Y.で作っちゃうという選択も楽しそう。マウントは純正にこだわらなくてもぜんぜんアリ。いや、絶対に楽しい!

 

 

すべてのマウントから、本体を外すのも装着するのもツイストするだけの簡単仕様。

 

 

そしてもちろん、防水・防塵使用。IP67防水。悪天候のライドもへっちゃらっす。

 

 

夜間走行、トンネル走行のための、視認性バッチリなバックライトも搭載。

 

 

さて、ここからは走行後のお話となります。走行中はポケット、バッグの中で密かに仕事していたiPhone・スマホの次なる仕事がここから始まるのです!

走行が終了したら、BeeLine Motoアプリメニューの【ライド履歴】をタップ。

 

 

今までのライドの履歴が一覧で表示されます。今日、走ってきた履歴をタップ。コンパスモードで適当に道を選んで走ったわりには、引かれた直線に割と忠実に目的地まで到着していたり!(目的地近くで寄り道していた状況も克明に記録されていました。笑。)

 

 

走行記録を、衛生写真などで確認。

 

 

航空写真を拡大して走行記録を確認してみた・・・「ほ〜、こんなところ走ってたわけかあ・・・」コレはちょっと新鮮!!おもしろいですよ!

 

 

もちろん、走行ルートはタイトルを付けて保存OK。気に入ったルートを見つけたら、また後日そのルートを選んで走れば良し。

 

 

ガーミン系とかでGPXファイルを使用している人は、ご注目を。インポート(読み込み)OK。バイク仲間どうしのルートのやりとりなどもOK。このあたり、極めるとかなり面白い世界が広がっていますので、後日また別エントリーにてレポート予定。

 

 

世界定番のトラッキングアプリ【STRAVA】とも完全連動できます。STRAVAにデータを連動すると、より細かいデータ記録が確認できますし、STRAVA側でまたいろいろと出来ることがあるので、BeeLine Motoでのたった一つの走行記録がどいろいろな角度から拡張させることができるわけです。走行中は矢印を見て走ってるだけなのに、走行後はめちゃめちゃデジタルな世界にどっぷりハマれます。STRAVA情報も後日エントリーでまたご紹介しますね。無料版でもかなりのところまで楽しめます。

 

 

あと・・・これは絶対に申し上げておきたいこと!BeeLine Motoアプリって、わりと頻繁な更新があるんです。アプリだけじゃなくて、ファームウエアのアップデートもあるので、ある日突然思いっきり機能が増えたりもするので、これはコスパ抜群。

もちろん、購入後の更新料などは一切ありませんよ。もともと、この製品、どこか既存のバイク用品メーカーとか、ナビ製造企業が販売しているわけでなく、イギリスの自転車やバイクなどの二輪が好きなBeeLineチームがキックスターターでスタートしたプロジェクトなので、考え方、目的がハッキリしています。「あくまでもBeeLineという道具。主役はこれを使ったあなたの走行。」という理念とのこと。インスタグラムで「#ridebeeline」を見るとその楽しそうな世界が伝わってきますよ。(「#beeLinemoto」の方は、早くも世界各国のバイカーの人たちの自慢の愛車PHOTOの嵐!)

 

 
英国のBeeLineスタッフのThank youカードが同梱されていました。

早くも!日本国内では一番乗りでBeeLine Moto専用のディスプレイ保護シート(フィルム)が発売されていました。しかも「高反射タイプ」「低反射タイプ」「キズ修復・耐指紋タイプ」「高硬度タイプ」などバリエーション豊か過ぎっ!ガジェットなどの保護シートでお馴染みのVis-a-Vis (ビザビ) さん製作。

 

 

今回、取材にご協力いただきました、ササキッチン氏(都内勤務の会社員さん)にバイカー視点の総括を軽くお願いしました。

「機能も、本体もミニマム設計です。旧車やストリート系カスタム乗りの方など、バイクのフォルムを無駄なアクセサリーで崩したくない人にもかなりおススメできるかもしれませんね。個人的にはルートモードをよく使ってます。曲がる地点までの距離と方向を事前に知らせてくれるので、わりと方向音痴的な僕にとって安心なんです。僕のような風まかせライダーにはこれで必要にして充分な機能だと感じますよ〜。これ以上余計な機能要らないです(笑)。自分的にトンデモなくストライクなモノが出てきたな〜という感じです。」

 

 

そして!11月14日と16日の2回に渡り、バイクライフマガジン【MotoBe】さんにて、BeeLine Motoレポートが掲載スタートしましたよ。使い方から実際に走行してのインプレッションまで「良い点も改良すべき点も」レポートしていただいております。よくある「費用出して、ポジティブ要素のみ掲載された記事広告」ではありません(ここ大事)!

ご購入前の方も、既にBeeLine Motoユーザーの方もぜひぜひご一読を!

 

(text:TokyoTool編集部 ヨウジロウ/取材協力:ササキッチンさん)

BeeLine Motoオフィシャルページ 詳細・購入